制作技法

1.板と棒

木工の材料は「木」です。もしくは「木質の材料」(合板、ランバーコア、集成材、OSB、MDFなど)となります。木と「木質の材料」の間には大きな違いがあります。私が使うのは「木」の方です。木には決められた使い方があります。これらは先人が木の特性を良く知って完成させたもので、道具やスタイルは違えど基本的に世界中で共通です。

2.ほぞ、はめ

素材としての「木」の説明は木についてのページに書きましたのでそちらを参照してください。「木」から板と棒を取り出して、それらを組み合わせて家具などを組み立てていきます。組み立てる際に使われるのが木の弾性です。弾性とはもとに戻ろうとする力のことです。弾性を利用したわかりやすい例は釘ですね。釘が効く原理は、打ち込まれた釘が木の元に戻ろうとする力に押さえつけられるからです。プラスチックや粘土に釘が効かないのは弾性が無いからです。

「木」を使って物を組み立てるときには、釘の他にホゾを使います。ホゾとは、あけた穴に少しだけきつい棒を差し込むことです。木は弾性があるので、差し込む際は少し広がり、差し込んだ後はもとに戻ろうとするので、棒は抜けなくなるという仕組みです。ホゾは必ず長手方向(普通に木が立っている方向)に効かせます。幅方向にきつくすると割れてしまいます。

まず部材に穴を開け、それに少しきつくなるように棒を作り、それを差し込んで...それらを組み合わせて椅子やデスクを作って行きます。どれくらいきつくするかは、樹種や乾燥具合、使われる箇所などにも左右されるので、経験と知識が必要で、とてもシンプルな原理ではありますが、簡単ではありません。

3.造形

木で組み立てる、というお話をしましたが、完成する家具としての形はそれに沿うことになります。木という素材を使用する限り、完成形はある程度決まっている、と言ってしまってもいいでしょう。素材にはそれぞれに特性があります。木に向いているもの、鉄に向いているもの、陶器に向いているもの、ガラスに向いているもの、要するに向き不向きがあります。木で作ったカップなども存在しますが、耐久性や使い勝手では、やはりカップは陶器が適しているでしょう。珍しいものを作りたいという気持ちから不向きなことをすると、どこかに無理が出てきてしまいます。やはり素材にはそれぞれに適した使われ方というものがあるようです。

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